【コラム】仕事選びは恋愛に似ている、という話

 サイト運営者の私も、就職活動初期はかなり苦労をしました。

 そんな時、ある就活セミナーで耳にしたこの一言が印象に残り、その言葉を心に就活に臨んだところ、徐々に就活を楽しむことができるようになりました。

 就職活動、転職活動はなかなか決まらないと気持ちも落ち着かず、焦り、疲弊してきてしまうものです。そんなときはこの言葉を思い出してください。

 「就活は恋愛みたいなものだ。」


思わせぶりな態度をとる企業に贈る、
履歴書というラブレター


 気になる人ができたとき、あなたはどうしましたか?

 足が速い人は、気になる人が見ている体育の授業で一段と頑張ったことがあるでしょう。

 ある人は、気になる人の趣味を友人から聞きだし、例えば「本を読むのが好きらしい」という情報を仕入れたら必死にその子が読んだ本を自分も読み、話を合わせようとしたこともあるでしょう。

 なかには興味ないそぶりを見せながらも、ちょくちょく話しかけることでなんだかんだ歩み寄る・・・なんてツンデレタイプの人もいるかもしれません。

 そして足が速い人は走り終わった後にその子がこっちを見ていたり、趣味を合わせた人は不意に「私たち気が合うね」と言われたり、ツンデレタイプの人はなんだかんだ話が弾んだりと、些細なことで一喜一憂する・・・まあそれがコテコテな恋愛ですよね。

 逆に何もしない人にはチャンスもきっかけもなかなか訪れません。


 就活でも同じような展開があります。
 広告を出した時点で企業は一緒に働ける人を必死になって探しています。
 そして説明会では最後に必ず、「ぜひ一緒に働きましょう!」と呼びかけるのです。
 それを見て、「自分もここで働いたら楽しいかもしれない」と思った就活生たちは、履歴書で自分のことをアピールし、企業に自分のことを知ってもらう最初の作業をします。企業も、まだ見た事も無い就活生一人一人の履歴書を見て、「会いたい」と思った人を面接に呼びます。

 面接ではお互い「ここで働きたい」「ここで働いて欲しい」と好意を持っているようなことを本当かどうかはともかくとして相手に示します。

 いわば履歴書はラブレター、面接は最初のデートです。

 そして相思相愛、エントリーした人の中から企業が一緒に働きたいと思った人が採用されるのです。


仕事探しは人探しだということ


 つまりは仕事を探しは人探しであるということです。

 一時日本は就活生が売り手市場だった時代があり、採用試験もかなり形式的なものになっていたことがありました。高度経済成長期、バブル期などがそうでした。

 しかし当時と今が違うのは、当時は社会が同じ方向を向いていて、豊かさに対する価値観、仕事に対する価値観が統一されていたこと。今は価値観が多様化し、企業も企業ごと、経営陣ごと、社員ごとに価値観が違えば、就活生も価値観が違います。


 必ずしも給料の高さ、学歴が高さで就職が決まる時代ではないのです。
 これは恋愛も同じで、恋愛も人によって求めるものは千差万別です。

 ある人はお金を求め、ある人は趣味が合うことを大事にし、ある人はコミュニケーションをとれる時間を大事にしたりと、恋愛において何を重んじるかは人によって違います(もちろん、最低限の経済力というのを絶対条件にする人は多いですが。笑)

 価値観が多様化した社会だからこそ、企業もその前提で様々な人の中から働いて欲しい人を探します。そして、企業も人の集合です。採用するのは人間、実際に働いた時にあなたを教育するのも先輩社員たちです。

 私自身、いくつかの会社に勤めてきた中で、それぞれの会社に「師匠」や「お世話になった先輩」がいました。

 これから働くあなた、就活であろうと中途採用であろうと、きっと働き先にはお世話になる人がいます。必ずお世話になる誰か、仲間になる誰かと出会います。人は一人では一人前になれないし、働けないのです。


人と会い、人に自分の事を知ってもらう
つもりで就職活動をしよう

 

 就活が長引いて就活ノイローゼになる人の話をよく聞きます。

 しかし、就活は企業が実施する試験ではなく、人との出会いです。採用先が営業職であっても、技術職であっても、あるいは職人などの専門職であってもそれは変わりません。

 いい企業、いい人に出会うためには、あなたが自分のことをしっかりとアピールしなければいけません。

 履歴書や面接での心得は別に書きましたのでそちらをご覧になっていただきつつ、人との出会いとして、就職活動を楽しんでください!